資金繰り・資金調達の対応について(2020/4/1時点)

現状の資金繰り・資金調達の対応について(2020/4/1時点)

以下、個人的見解を述べます。
私のFBフレンズで不明な点、質問があれば、メッセージにお願いします。
出来得る限り対応します。
それ以外の方は、お手数ですが、該当リンク、関係部署にお問い合わせください。申し訳ありません。

①現状の把握(資金繰り表)
まず、今の手持ちでどのくらい資金のやりくりができるのかを把握してください。
その際に必要になるのが、「資金繰り表」です。
ネットで、「資金繰り表 シンプル」等で検索し、画像検索するとフォーマットが出てきます。
会計ソフトを使用しているのであれば、入力時点の資金繰り表が出せるソフトもあります。

資金繰り表で確認するのは、その月に「いくら入り、いくら出ていくのか」ということ。
出ていく方が多ければマイナスとなり、手持ちの資金が減っていきます。
そして金額以上に重要なのが、時期です。
毎月、同じ金額が出入りしているわけではありません。出費が多い時期もあれば、入金が多い時期もあります。
このままの状況で推移すると、いつ資金が枯渇するのか、まず、その猶予期間を把握するのが重要です。

通常であれば、2-3ヶ月先の資金にめどがついていれば、問題ありませんが、現状の異常事態だと少なくとも3ヶ月、できれば6ヶ月(半年)先の確保が目安となってきます。

2ヶ月以下であれば、②以降の対応を速やかに行ってください。

②融資

現状の資金調達には3つの流れがあります。
1)入口(融資)
2)ストック拡大(融資枠、返済期間等、返済の条件の見直し)
3)出口(返済猶予)

くれぐれも注意してほしいのは、その順番です。1)→2)→3)で行ってください。順序を間違えるといざという時の身動きがとりにくくなります。

まずは、融資です。
「無担保・無利子(正式には「実質無利子化」)」として国が予定している「新型コロナウイルス感染症特別貸付(の特別利子補給制度)」ですが、実質無利子となる期間は3年間のみです。融資金額や期間によっては、区市町村が行う特別貸付の方がトータルの支払いが少なく済む場合が出てきます。
「いくら借りるのか」、「いつまで借りるのか」で、選択肢を変えるのが望ましいです。
とりあえず、3年間借りて判断するというのあれば、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」で大丈夫ですが、資金繰りが不安で、とりあえず、目一杯借りておきたいという方は、それぞれの区市町村の特別貸付の条件を確認し、その比較の上で判断するほうが望ましいです。

例えば、私のいる墨田区であれば「新型コロナウイルス感染症緊急対策資金」は、利率は0.2%で、上限1000万円の借入ができます(必ずしも1000万円貸してくれるわけではありません)。6年間(元金を返済しない据置期間1年含む)借りても、支払う利息は6年間で7万1千円弱です。これを同じように国が予定している「特別貸付」に当てはめると、最初の3年間は利息はかかりませんが、その後の3年間で利率は1.4%となり、支払利息は3年間で10万円を超えてきます。(あくまでも現時点での利率での算出です。利率は日々変化しますので、あくまでも2020/4/1時点としてご認識ください)

国が予定する「新型コロナウイルス感染症特別貸付」
https://www.jfc.go.jp/n/finance/search/covid_19_m.html


この融資には条件があります。同様に、区市町村の融資にも条件があります。

「新型コロナウイルス感染症特別貸付」の窓口は日本政策金融公庫(略称:公庫)となります。
https://www.jfc.go.jp/

商工中金も同様の貸付を行っていますが、対象は組合といった団体がメインですので、こちらをご覧になっている方々は、まずは公庫か行政(区市町村)の窓口に行った方が良いです。

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また、「マル経融資」というものがあります。商工会や商工会議所の会員だと比較的受けやすい融資の一つです。

条件的には国が予定する「新型コロナウイルス感染症特別貸付」が良いので、優先順位は落ちます。

同じく「セーフティネット貸付」も条件が「新型コロナウイルス感染症特別貸付」より利率が高くなります。

なので、融資においては

「まず、いくら借りるのか、いつまで借りるのか」を整理する

(4年以上借りるのであれば)行政と公庫との条件を比較する。
(3年以内の借入にするのであれば)公庫の無利子貸付を利用する。

先が見えない中、不安も大きいと思いますが、融資額についてはできるだけ多く借りる。返済期間も長めにするのが望ましいです。
何はともあれ、現金がなければ、事業の継続はままなりません。
売上増大が見込みにくい現状では、出費を抑えるほかありません。出費を抑え、手持ちの現金を確保し、耐え忍ぶ時間に余裕を作ってください。

③信用保証の別枠活用、借換、融資の一本化
次に、ストック拡大です。
信用保証の別枠活用があります。融資と信用保証とは異なるものです。ここでは説明を割愛します。知りたい方は、ネットで検索してみてください。
信用保証の別枠を使えば、融資枠(与信枠)が拡がり、資金調達がしやすくなります。
万が一、事業者が返済できなくても、国(信用保証協会)が返済を肩代わり(代位弁済)してくれるので、貸す金融機関のリスクが低減できます。
しかも、今回は、売上が20%以上減少している人が対象となる4号や売上が15%以上減少している危機関連保証に認定されると、特別措置として、肩代わりの割合が100%国となります(通常は80%で、残りの20%は金融機関のリスクとなる)ので、現状の審査では融資が難しい事業者でも融資の可能性があります。

但し、注意しなければならないのは、信用保証協会が認定してくれても、必ずしも金融機関が貸してくれるわけではありません。逆に、金融機関が動いても、信用保証協会が認定してくれるわけではありません。信用保証協会と金融機関の連携がスムーズでないと、対応に時間がかかることがあります。

通常、事業者が信用保証協会に出向いて、申請することは少なく、金融機関が窓口となって対応します。まずは、信用保証の別枠活用は、②融資を含めて、金融機関への相談を行ってください。

次に、借換や融資の一本化です。
東京都では、「新型コロナウイルス感染症対応緊急借換」を行っております。また、金融機関の中には、自行だけでなく、他の金融機関の融資をまとめて(これを融資の一本化)、月々の返済金額の圧縮や返済期間の延長を図ることができます。これも毎月の負担を軽減するための方法の一つです。

留意点としては、借換や融資の一本化により、金融機関の融資返済を唐突に行ってしまうと、金融機関としてもビジネスチャンスを失うわけですから、あまり受け入れたくないのも事実です。また、改めて取引(融資)の依頼をする場合にもハードルが上がる場合があります。融資の一本化の場合は、あらかじめ借入金融機関への調整を行うケースが多いですが、今回の融資を機に別の金融機関の借入を返済しようと考えている人は、再度検討をした方が良いです。

大切になってくるのは、金融機関との関係です。日ごろから関係ができているのと、そうでないのとでは大違いです。
普段馴染みのない人が突然困ったときに来られても、やはり常連客とは対応が異なるのは業種問わず同じです。
別に、口座を作れ、定期を積み増せということではありません。でも、利息が少なく済むからといって、相談もなしに融資先を変更されたら、金融機関も人間ですから、心の中ではどう思うかを考える必要があります。
ビジネスは対価を払っていなければ、継続できません。今回は、金融機関との付き合い方についても改めて考える機会だと思います。

④返済猶予
最後の手段として、元金返済猶予(リスケジューリング→リスケ)や税金の納税猶予です。

これには大きなリスクが伴います。新規の借入がしばらくできなくなる可能性が高いです。
冷静に考えれば、「現状返済できない先が、お金を借りてどうやって返すのか」という話ですし、「税金を払っていない先が、(税金を使った)支援策を受けるのは道理に合わない」からです。
②の融資では、「納税証明書」という書類が必要になるケースがほとんどです。今回の納税猶予に対して、「納税証明書」を発行してくれないことが考えられます。
窓口で相談しても、これまでの運用方法に照らし合わせて対応するだけでしょうから、しばらくは「納税証明書」の発行が難しくなるのではと考えられます。

また、リスケにおいては、少なくとも3年(場合によっては1年や2年もありますが、金融機関の裁量で異なる)から5年は新たな融資を受けるのが難しくなります。
リスケによって、支払が猶予された元金が手元に残るはずなので、それを有効に活用せよというのが、金融機関の考え方です。
返済猶予は資金繰りで出来得る選択肢がなくなった最後の砦として残してください。
まずは、②融資、③ストック拡大の可能性を粘り強く探ってください。

⑤その他(補助金・助成金)
休業補償に対する補填が出るのではないかと期待している人もいるかもしれません。

いわゆる返さなくても良いお金が「補助金」とか「助成金」と言われるものです。
「補助金」は、応募者の中での評価があり、優れたものを採択する形をとります。
「助成金」は、条件を満たせば、誰も採択され、予算枠を使い切った段階で締め切りとなります。

今回のコロナ対策としての補助金としては、
「ものづくり補助金」、「持続化補助金」、「IT導入補助金」があります。
「ものづくり補助金」は、補助金額が高いですが、ほぼ製造業向けとなっており、製造小売的な要素、飲食店でも生産部分の取り組みが要素となって必要となります。
「持続化補助金」は、販路拡大につながる取り組みに対しての補助金なので、多くの人が該当しますが、取組みに対する補助金額が50万円で、補助金の中では少ない部類に入ります。
「IT導入補助金」は、テレワークやITシステムの導入に補助がなされるものです。

ものづくり補助金
http://portal.monodukuri-hojo.jp/

持続化補助金(商工会議所)
https://r1.jizokukahojokin.info/

IT導入補助金
https://www.it-hojo.jp/2020emergency/

助成金では、従業員の休業に対して保証を行う「雇用調整助成金」、東京都ではテレワーク導入に対する助成金があります。
雇用調整助成金
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html

東京都テレワーク助成金
https://www.shigotozaidan.or.jp/koyo-kankyo/joseikin/kinkyutaisaku.html

もらえるお金なので、一見良さそうですが、支払は後払いの場合がほとんどです。なので、補助金や助成金を受けるにはその出費のためのお金を用意する必要があります。
また、書類の作成や一定期間の報告義務などそれなりに負担が出てきます。
費用対効果を考えて、検討してください。

⑥その他(専門家の活用)
資金繰りや資金調達の対応を全て自分で対応するはかなりの負担になります。
できるだけ、経営者は経営に専念できる態勢を整えるのが優先されます。
下記に無料の相談窓口を紹介します。但し、現状これら窓口に、相談者がかなり殺到しているようなので、時間を要するかもしれません。
私のFBフレンズであれば、メッセンジャーで出来得るアドバイスはします。

1)東京都の相談窓口
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今般の新型コロナウイルスの流行により、事業活動に影響を受けるまたは、その恐れがある中小企業者、フリーランスを含む個人事業主等を支援するため、特別相談窓口を設置しています。

受付時間:平日9:00~16:30
電話相談:03-3251-7881
Eメール相談:sien@tokyo-kosha.or.jp
相談窓口:公益財団法人 東京都中小企業振興公社 総合支援課

なお、本特別相談窓口で相談を実施した上で、現場での専門家のアドバイスが必要と認められる中小企業には専門家の派遣(無料)を行います。

2)東京都の雇用調整助成金の相談窓口
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新型コロナウイルス感染症の感染拡大を理由とする従業員の休業等にあたり、国の雇用調整助成金の特例措置等を利用する中小企業等に、専門家を派遣し、以下について具体的な相談・助言を行います。 (1社5回まで。1回あたり原則2時間以内。無料)

・「雇用調整助成金」の特例措置(新型コロナウイルス感染症関係)に関すること(申請手続き及びそれに伴う制度整備等)

・「新型コロナウイルス感染症による小学校休業等対応助成金」に関すること(申請手続き及びそれに伴う制度整備等)

詳細はこちら→https://www.hataraku.metro.tokyo.lg.jp/kansensyo/index.html

3)東京都以外の方
まずは、「商工会・商工会議所」、「よろず支援拠点」に問い合わせしてください。
「市区町村名+商工会・商工会議所」、「都道府県+よろず支援拠点」で検索すれば、HPが出てくると思います。
ほとんどのトップページで「新型コロナウイルス対策」というようなバナーを付けていると思いますので、そちらを参照してください。

但し、一部支援機関で窓口相談を中止しているとの情報があります。その点も確認をお願いします。

自分で抱え込むのではなく、まずは現状を客観的にみれる仲間を増やしてください。
みんなで闘っていきましょう!